Archive for the ‘労務’ Category

事務所通信2020年7月号 要約版

2020-06-29

1.税務:特集「緊急 資金繰り対策」 納税猶予の特例を活用して手元資金を確保する!
2.労務:雇用調整助成金の特例の活用で給与を補てんする!
3.経営:事業継続・再起のための持続化給付金の活用と申請方法

1.税務:特集「緊急 資金繰り対策」 納税猶予の特例を活用して手元資金を確保する!
 令和3年1月31日までに納期限が到来する所得税、法人税、消費税などほぼすべての国税を対象に、無担保・延滞税なしで1年間、納税を猶予できる特例があります。
 対象は、新型コロナウイルスの影響により令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、「売上(事業収入)が前年同期に比べて概ね20%以上減少」などの要件を満たす法人・個人事業者です。
 納税猶予は、本来、税金として納付するはずの資金が手元に残ることから、強力な資金確保策になります。消費税の予定納税についても猶予の対象になるため、納税額が多額の場合は利用しましょう。利用には税務署への申請が必要です。
 なお、地方税、社会保険料等についても同様の猶予の特例があります。

2.労務:雇用調整助成金の特例の活用で給与を補てんする!
 新型コロナウイルス感染症対策にかかる「雇用調整助成金の特例」について、4月1日から6月30日までを緊急対応期間として、全業種(全事業主)を対象に、次のような拡大措置が実施されています。6月30日までの休業の受給申請は8月31日までです。
〇売上高(生産量)の減少要件を1か月10%以上から5%以上に緩和
〇助成率を2/3から4/5に引き上げ(解雇を実施しない場合は9/10)
〇小規模事業者を対象に「実際の休業手当額×助成率」によって助成額を算出
〇対象となる休業を、一斉又は一定のまとまりで行う1時間以上の短時間休業まで拡大
〇雇用保険の被保険者でない従業員の休業も助成金の対象になる

3.経営:事業継続・再起のための持続化給付金の活用と申請方法
 新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者を対象に、最大で法人200万円・個人事業者100万円の持続化給付金が支給されます。ただし、下記のように前年の総売上からの減少分が上限になります。
 〇前年の総売上(事業収入)-(前年同月比で50%以上減少した月の売上×12か月)
 「前年同月比で50%以上減少した月」は、令和2年1月~12月の中から、事業者が任意に選ぶことができるため、12月までに50%以上減少した月があれば申請が可能です(申請期限は令和3年1月31日まで)。申請方法は原則としてオンラインになります。

事務所通信2020年6月号 要約版

2020-05-17

1.特集「緊急 資金繰り対策」 毎月の支払いに優先順位を付け必要資金を確保する準備を!
2.想定外の業績悪化で役員給与を減額せざるを得ないとき

1.特集「緊急 資金繰り対策」 毎月の支払いに優先順位を付け必要資金を確保する準備を!
 新型コロナウイルスの影響によって、売上が急減し、直面する毎月の支払いのための資金繰り対策が最重要課題となっていることでしょう。
 直面する支払いに対して、下記のように優先順位を付け、必要な金額を明確にして、資金を集めます。融資は、申請から実行まで時間を要します。また、すべてを融資で賄えるわけではありません。その場合は、手元にある現金化しやすいもの、例えば、定期預金・積金、経営者の個人資金、小規模企業共済や生損保の貸付制度、カードローンなどの方法を検討しましょう。
【支払いの優先順位】
 (1)支払手形の期日支払い
 (2)従業員の給料
 (3)仕入代金(買掛金)の支払い
 (4)家賃・水道光熱費・保険料などの毎月の支払経費
 (5)税金・社会保険料
 (6)借入金の利息や元本返済
月末の支払いを乗り切ったら、今後の資金繰り対策について、融資、助成金、必要資金の用途、資金化できるまでのスピードを考えて調達しましょう。

2.想定外の業績悪化で役員給与を減額せざるを得ないとき
 定期同額給与の役員給与は、期首から3か月以内の通常改定を除いて、期中に改定した場合は、原則としてその一部が損金に認められません。
 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大といった想定外の事情によって、経営状況が著しく悪化したとき、役員給与の減額改定を行うケースがあります。このような場合、税務上は、業績悪化事由として認められます。業績悪化事由とは、経営が危機に瀕している場合、役員給与の減額などの経営改善策を講じなければ、客観的な状況から今後の経営の見通しが著しく悪化することが避けられない場合などが該当します。

事務所通信 2020年4月号 要約版

2020-04-02

1.どうして経営計画が必要なのか? 進むべき方向をわかりやすく示す
2.生産性向上や先進的設備への投資を後押しする税制
3.残業には「36協定」が必要です

1.どうして経営計画が必要なのか? 進むべき方向をわかりやすく示す
 事業を進めるうえで、社長の経営方針を文書化し、それを数値計画にして説明することで、従業員も行動が起こしやすくなります。
 「先のことはわからないので経営計画を作ってもムダ」と考えている経営者もいるかもしれませんが、今後1年間の売上がどうなるかはわからないとしても、1年間にかかる人件費などの固定費、借入金の年間返済額などは予測することができます。それらの年間支出額を限界利益率(粗利益率)で除すれば、概算の必要売上高を求めることができ、これを来期の目標売上高の目安にすることができます。
 厳しい経営環境の中、自社の固定費を上回る限界利益(粗利益)を稼ぐには、経営計画によって会社全体のベクトルを合わせることが大切です。

2.生産性向上や先進的設備への投資を後押しする税制
 令和2年度税制改正では、5G(第5世代移動通信システム)をインフラとして早期・集中的に整備するため、5G設備への投資について特別償却(取得価額30%)又は税額控除(取得価額の15%)ができる税制が創設されました。この税制では、地域の企業や自治体等が、地域の産業やニーズに応じて限定的なエリアで行う「ローカル5G」への設備投資も対象です。
 特にローカル5Gは、人手不足や高齢化、地域経済の低迷などの課題解決の一つとして次のような活用が期待されています。
〇小売業:店舗と倉庫を瞬時に直結した在庫管理や電子決済によって人手不足を解消する。
〇建設業:遠隔からの作業指示、建機の遠隔操作・自動操縦によって現場の作業が変わる。
〇製造業:遠隔・自動制御による製造・品質管理などで人手不足でも生産性向上が図れる。

3.残業には「36協定」が必要です
 従業員に法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えての労働や法定休日に労働をさせるには、従業員との間で労働基準法第36条に基づく協定(通称36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。
 また4月から、中小企業にも残業の上限規制が適用となり、今後、「36協定」を締結しても、残業時間は、原則として「月45時間・年360時間」を超えることができません。「特別条項付きの36協定」を締結すれば、「月45時間・年360時間」を超えて残業させることが可能ですが、具体的な事由とともに年720時間以下などの上限があります。
 業務の繁閑、季節変動等により「1日8時間、1週40時間」の原則が馴染まない企業には、変形労働時間制などを採用する方法もあります。

事務所通信 2020年3月号 要約版

2020-04-02

1.決算日までに確認しておくべき事項
2.4月1日から不動産賃貸契約のルールが見直されます
3.労働時間・休日は労基法に対応していますか?

1.決算日までに確認しておくべき事項
 決算業務をスムーズに進めるには、売掛債権、たな卸資産、固定資産などについて決算日までに確認しておく事項がありますが、本年は消費税率引き上げ後はじめての決算なので、まずは消費税処理の再確認をしましょう。
〇9月30日以前に販売した商品の返品処理時の消費税率を再確認する。
〇10%と軽減税率が混在する経費取引の適用税率を再確認する。
〇滞留債権・不良在庫への対応、不良在庫の処分などを検討する。
〇今期に取得した固定資産が、実際に事業のために稼働しているかを確認する。
〇仮払金・立替金を必ず精算する。

2.4月1日から不動産賃貸契約のルールが見直されます
4月1日施行の改正民法では、不動産賃貸契約における原状回復義務や敷金、債務の保証のルールが変わります。
〇通常の使用によって生じた損耗や経年変化については、借手に原状回復義務がないことが法律上明確になります。
〇敷金については、敷金の概念やその返還についても明確になります。
〇借り手に個人の保証人を求める場合には、「極度額」を定めることが必須となります。

3.労働時間・休日は労基法に対応していますか?
 4月から、中小企業にも改正労働基準法における残業の上限規制が適用されます。まずは法令が定める労働時間、休日、時間外労働(残業)について正しく理解しましょう。
〇法定労働時間:原則として1日8時間・1週40時間以内を超えてはいけない。
〇法定休日:1週間に1日又は4週を通じて4日以上与えなければならない。
〇残業時間:法定労働時間を超えて働かせると法定外時間外労働(残業)となる。
〇割増賃金:法定労働時間を超える残業には一定の割増賃金の支払いが必要になる。

事務所通信 2019年11月号 要約版

2019-09-30

1.パート収入と税金・社会保険の“壁”はどこ?
2.消費税率10%への引上げで納税額は25%増加します!
3.小さな会社の「必勝の経営術」(6)1位を目ざす重点地域をつくる

1.パート収入と税金・社会保険の“壁”はどこ?
 「○○円の壁といわれる税金・社会保険の扶養家族の範囲」について、従業員の人たちが気になる時期になりました。「収入と所得の違い」を含め、早めに情報発信しましょう。「収入」とは、給与収入(賞与含む)のみであれば、給与の手取額ではなく、源泉徴収や社会保険料等を差し引く前の支給額のことで、「所得」とは、収入から給与所得控除を差し引いた額です。
 例えば、夫がサラリーマン(正社員)で、妻がパートで働く夫婦共働きの場合、次の点について伝えましょう
(1)103万円の壁:妻は所得税が課税されず、夫は配偶者控除を受けられる。
(2)130万円の壁:夫の扶養範囲からはずれ、妻に社会保険の加入義務が生じる。

2.消費税率10%への引上げで納税額は25%増加します!
 消費税率10%への引上げによって、税率は2%の引上げでも、納税額は25%の増加になります。軽減税率の導入に伴い、例えば外食業のように、主に飲食の提供による売上が10%、原材料(飲食料品)の仕入時の税率が8%になる場合、25%以上の増加になるため注意が必要です。
 予定納税額は、税率8%を基準としているため、税率引上げ後の確定納税額が予定納税額より大きくなると予想されるため、納税額に慌てることのないように注意しましょう。

3.小さな会社の「必勝の経営術」(6)1位を目ざす重点地域をつくる
 中小企業が商品・サービスを効率的、効果的に販売するためには、重点的に販売する営業地域を決める必要があります。
 弱者の戦略(9)「市場規模が小さな地域に力を入れよ」は、地方にみられる海、山、川などによって地形的に分断された独立性の強い小さな地域、都市部であれば、高速道路や鉄道、川などによって地域から分断されている地域など、地域1位になりやすい地域です。
 弱者の戦略(10)「営業地域の範囲を狭くせよ」は、中小企業は営業地域を狭くして、さらにその中に重点地域を決めて、まずはそこで1位を目ざします。そこで、1位になれば、次の重点地域を決めて、そこで1位を目ざすことを繰り返すことで、営業地域全体で1位になれるとしています。

事務所通信2018年10月号 要約版

2019-03-14

1.相続時の配偶者の権利を大幅に拡大~改正民法(相続法)のポイント~
2.被災したとき・被災地を支援したときの税制上の支援
3.改正労基法施行前に知っておくべきこと 残業させるにもルールがあります

1.相続時の配偶者の権利を大幅に拡大~改正民法(相続法)のポイント~
 高齢社会の進展を踏まえ、残された配偶者の生活基盤の安定を図ることを主とした民法(相続法)の大幅な改正が行われました(平成30年7月13日公布)。
 改正では「配偶者居住権」が創設され、夫婦で住んでいた住居を配偶者以外の相続人が相続しても、残された配偶者がそのまま住み続けることができるようになりました。また、従来、婚姻期間が20年以上の夫婦間において、配偶者へ住居を生前贈与した場合には、遺産の先渡しとみなされ、遺産分割の際に、特別受益の持ち戻しが行われ、配偶者の取得財産が少なくなっていました。改正では、遺産の先渡しを受けたという取扱いをなくし、配偶者により多くの財産を残せるようになりました。

2.被災したとき・被災地を支援したときの税制上の支援
 自然災害によって法人や個人が被害を受けた場合、税制上の支援があります。法人の場合、復旧費用を修繕費として損金処理することが認められるほか、災害によって生じた損失による欠損金額の繰越控除や繰戻し還付が受けられます。個人の場合は、住宅や家財の損害について、所得税の雑損控除などが受けられます。
 被災した取引先や被災地を支援する場合にも優遇措置があります。法人が贈った取引先への災害見舞金や救援物資などは全額を損金(経費)にすることができます。
 個人で義援金などを贈る場合には、その自治体へ直接寄附するか、ふるさと納税を活用すれば、寄附金控除が受けられます。

3.改正労基法施行前に知っておくべきこと 残業させるにもルールがあります
 平成30年6月に、長時間労働の是正を柱とする改正労働基準法等(働き方改革関連法)が成立し、中小企業は2020年4月から施行されます。改正を前に、労働時間と時間外労働(残業)についてのルールを再確認しましょう。
 会社が法定労働時間(1日8時間・1週40時間)を超えて従業員に残業をさせるためには、会社と従業員との間で「時間外労働に関する協定」(通称36協定)を締結し、労基署へ届け出なければなりません。この36協定を締結すれば、原則として年360時間までの残業が認められます。また、繁忙期など、この限度を超えて残業をさせなければならない「特別な事情」がある場合には、「特別条項付の36協定」を締結することで、この限度時間を超えることが認められています。自社の36協定に不備がないか、確認しましょう。

事務所通信2019年3月号 要約版

2019-03-13
  1. 決算を機に、自社の財産の状況を確認・整理してみよう
  2. 税率引き上げ後も8%の税率が適用できる取引を確認しよう
  3. 4月1日改正労基法施行! 有給休暇の取得が義務化されます

1.決算を機に、自社の財産の状況を確認・整理してみよう

 自社の財産の中には、財務体質を悪化させるものがあります。一般に、業績の悪い企業ほど、売掛金、在庫、固定資産、仮払金や会社と役員間の貸し借りが多い傾向にあります。

 ①未回収のまま滞留している売掛金は、再請求書や督促状を相手方に送付し、債権があれば、その回収可能性を検討しましょう。

 ②もう売れない商品、処分すべき商品が長期間残っていれば、セールや廃棄などで処分します。

 ③使用していない固定資産(機械装置など)は、除却や売却を検討しましょう。  

 ④未精算の仮払金はすぐに精算し、貸借対照表に残高を残さないようにします。 自社の財産を洗い出し、無駄なものが決算までに整理し、スリム化をはかりましょう。

 2.税率引き上げ後も8%の税率が適用できる取引を確認しよう

 10月1日からの消費税率が10%に引き上げられますが、一定の取引については、3月31日までの契約であれば、10月1日以後の引渡しであっても、8%の税率が適用される経過措置があります。

 主なものに、建設工事や大型機械の製造請負(受注生産)や家賃、リースのほか、冠婚葬祭互助会の契約、新聞、テレビ、チラシ、カタログ、インターネット等による通信販売(通信教育や電子書籍の配信等を含む)、有料老人ホームの入居一時金などがあります。適用要件を確認し、駆け込み需要を取り込みましょう。 

3.4月1日改正労基法施行! 有給休暇の取得が義務化されます

 4月から、年10日以上の有給休暇(有休)の取得の権利がある従業員に対して、会社はそのうち5日分について有給休暇を取得させることが義務化されます。

 取得させる方法には、従業員ごとの有休消化日数を把握し、消化日数が5日未満であれば、会社が有休の取得日を指定する方法(個別指定方式)のほか、会社が計画的に有休取得日を指定する方法(計画的付与制度の導入)があります。

 計画的付与制度は、企業の実情に合わせて、①全社一斉に特定の日を有休にする、②部署、部門、営業所単位で有休をとる、③夏季(盆)、年末年始、ゴールデンウィークなどに合わせて、従業員一人ひとりの有休取得日をあらかじめ決める、などの方法があります。

 いずれの方法も、5日分の有休の義務化について、従業員自らが有休を取得した日数、計画的付与制度によって取得させた日数分は、義務化の5日分から除かれます。

事務所通信2019年4月号 要約版

2019-03-12

1.4月から労働時間の状況の把握が義務化!

2. 消費税:レジ等の対応に補助金を活用しよう!

3.資金繰りの落し穴

 1.4月から労働時間の状況の把握が義務化!~出勤簿への押印だけではダメ!

~  事業主(経営者)は、例えば、残業時間(残業代)を算定するには、必然的に従業員の労働時間の状況を正しく把握しなければなりませんが、労働基準法上は明文化されていませんでした。しかし、長時間労働の是正などを柱とする働き方改革関連法のなかで、労働安全衛生法が改正され、労働時間の状況を把握する義務が明文化されました。罰則はありませんが、労働基準法と合わせて、経営者の責務がより明確化されました。  労働時間の状況の把握方法は、具体的には、次の方法によります。  ①使用者が、自ら現認することにより確認する。  ②タイムカード、ICカード、パソコン使用時間の記録等を基礎として確認し、適正に記録する。

3. 資金繰りの落し穴 急激な売上の増加や落ち込みには要注意!

2. 消費税:レジ等の対応に補助金を活用しよう!~補助率や対象が拡大!~

 消費税の軽減税率の実施に伴い、複数税率に対応したレジの導入や電子的受発注システムの改修が必要となる中小事業者を対象に、その費用の一部を補助する「軽減税率対策補助金」があります。  本年から制度が拡充され、新たに「区分記載請求書等保存方式」に対応したシステムの改修・機器の導入の費用が補助対象となったほか、補助率の引き上げ(3分の2から4分の3)や、対象業種の追加(旅館・ホテル等の一部)が行われました。  申請は、事業者自身が行う場合は、9月30日までに導入・改修、支払いを完了し、12月16日までに申請します(事後申請)。あるいは、改修等を指定事業者に依頼する場合は、6月28日までに交付申請を行います。

一般に、取引は掛け(掛売上、掛仕入)で行われるため、売上の増加に伴って売掛金も増加し、売上の増加に先行して仕入れも増え、買掛金も増加します。通常は、売掛金の回収と仕入れ・販管費の支払いのサイトにズレがあるため、利益と資金は一致しなくなります。帳簿上は利益が計上されていても、資金が残っているとは限りません。 売上が急激に伸びたときは、仕入も急増しますから、資金繰りが厳しくなります。反対に、売上が急に落ち込んだときは、仕入の減少とともに買掛金が減少し、さらに売上が順調な時の売掛金が回収されることから、一時的に資金繰りが良くなることがあります。これを「業績が良い」と錯覚すると、落ち込みへの対応が遅れることがあります。

一般労働者派遣事業等における監査証明(監査報告書)についてよくある問合せ

2018-07-02

1.はじめに
2.監査報告書発行のフロー
3.顧問税理士との関係
4.料金
5.監査報告書の日付

1.はじめに
最近当ホームページを見たといって、監査証明(以下、監査報告書)の発行を依頼されることが増えてきています。
労働派遣法の猶予期間が9月29日までであることから、特に5月以降問い合わせが増えてきています。
6月だけでも7件の問い合わせがあり、一部ですが監査の契約に至りました。
同じ趣旨の質問を受けることが多々あるので、「よくある質問」としてまとめました。
ご一読くださるとありがたいです。

2.監査報告書発行のフロー
最も多いのが、「監査報告書はどのくらいで発行されるのか」という問合せです。
問合せの都度説明しておりますが、お問い合わせ後監査報告書(いわゆる監査証明書)を発行までのフローを記載します。

(1)問合せ後事前の打ち合わせまで
・誤解されている方が多いですが、役所の各種証明書等の発行と違うので、問合せ後直ちに監査報告書は発行できません。
お問い合わせ元から提出された決算書を監査して、正しいことを確認して初めて監査報告書が発行されます。
・監査実施日の前に、事前に1時間ほど打ち合わせをします。(場所は原則貴社)
・監査契約の依頼はこの打合せ開始前までにご決定ください。依頼者及び当事務所双方に多大な負担がかかってしまいます。
・目的:監査当日までに資料を準備することにより、監査時間の短縮に努める。
・内容:どの取引についてどんな証憑を確認したいか、決算で修正が必要な個所はあるか、などの事前確認、および監査実施日の決定(なお、監査にかかる時間は最低でも丸1日をご予定ください。半日で終わらせてくれ等のご要望はお受けできません)
・事前準備物:前期末の決算書及び労働局に提出予定の仮決算書(または月次決算書)もしくは試算表。
・同時に、当期首から仮決算の日までの仕訳帳、総勘定元帳。(事前にメール送信される方もいますが、機密保持の面からお会いした時にいただくことにしています)

(2)事前打合わせ後、監査実施まで
・(1)で用意いただいた仕訳帳、総勘定元帳をもとに、当事務所で確認したい取引を抽出し、関連する元資料の準備を依頼します。
・当日までに関連する元資料(請求書、領収証、通帳等)を準備します。

(3)監査実施から監査報告書提出まで
・作成した決算書が正しいか第三者の立場から(取引先ではない等)監査を行い、正しいことが確認できたら監査報告書を発行します。
・監査終了後数日(3日~7日)で、監査報告書をお届けします。依頼元から入金が確認できた後にお渡しします。
・なお、(2)で決定した実施日までに、すべての資料が準備できない場合は監査日程の変更をします。
(資料がそろわない場合、監査は実施できません。貴社が作成した決算書が正しいことが確認できず、監査報告書を作成できないためです。)

3.顧問税理士との関係
 最近の問合せのあった複数の会社から、このような依頼を受けることがあります。
・「人材派遣業の新規登録のために、監査報告書の発行をお願いしたい。税理士事務所の番号を教えるので連絡をとり、事前打ち合わせの日程を決めてほしい」
 問合せを受けただけの段階では、当事務所と問い合わせ元の顧問税理士とは無関係であり、また監査契約締結前でもあるので、当事務所から直接顧問税理士に連絡を取ることはありません。
 顧問税理士にも迷惑をかけてしまいますので、事前の日程調整等は当事務所を通さず問い合わせ元と顧問税理士との間でお願いします。
・また、問合元の記帳代行会社または顧問税理士から「監査報告書の発行をお願いしたい」という依頼を受けることがあります。この場合は問い合わせ元または依頼者が事前に同意している場合のみ対応いたします。

4.監査料金
 以前から料金については記載していますが、問合せが多いため再度記載します。
 監査のための最低料金は下記であり、この金額以下ではお引き受けできません。金額の目安が知りたい方は、こちらの金額をご予定ください。
       打合せ時間料     作業時間料   証明書発行料   合計   追加監査時間
新規許可申請 1時間(2万円/時) 1日7時間(2万円/時) 10万円   25万円   2万円/時
更新許可申請 1時間(2万円/時)   4時間(2万円/時)  5万円   15万円   2万円/時
(消費税が別途かかります。)
・料金は証明書発行料と監査のための作業料から構成しています。どちらかの料金のみということはできません。
・理由は、2.で記載の通り、監査報告書は依頼後即時発行はできません。依頼者の決算書が正しいか確認するためにある程度の時間がかかるためです。あらかじめご理解ください。
 また、依頼の状況により金額は多少変動します。例えば、
・ご依頼が当月で当月末までに労働局に届け出など、緊急を要する場合は、緊急作業料として5万円~10万円を追加しています。
・一方、資料のご準備が順調で、時間が予定より早く終了した場合は、作業時間1~2時間分(2万~4万円相当)請求額が低くなることもあります。

5.監査報告書日付
 こちらについても再度記載します。
・監査報告書の日付は原則入金のあった日とし、入金確認後監査報告書を発行します。前日付をご希望の場合は前金にてお支払いください。
・例えば前月末の日付等、前日付をご希望の場合、4.料金で定めた最低料金、つまり新規許可申請の場合は25万円、更新許可申請の場合は15万円(消費税別)をいただいてから監査を実施します。

事務所通信2018年4月号 要約版

2018-06-29

1.自社の概要をわかりやすく伝える「ビジネスモデル俯瞰図」を作る
2.出産・育児による離職を防ぐ働きやすい職場づくり
3.経理・総務担当必見! 従業員の異動に伴う税務・労務の手続

1.自社の概要をわかりやすく伝える「ビジネスモデル俯瞰図」を作る
 融資申込や経営計画の提出にあたり、金融機関などの外部者に自社の概要を説明する機会が増えています。その際、事業内容、理念・ビジョン、役員構成、従業員数、沿革などの文章情報だけでなく、ビジネスの商流・物流・資金の流れを図式で表した「ビジネスモデル俯瞰図」を作成すると相手に事業の全体像が一目で伝えやすくなります。ビジネス全体を俯瞰することで、自社の現状と課題を明らかにすることができるため、経営計画の策定や改善策を立てる一助にもなります。

2.出産・育児による離職を防ぐ働きやすい職場づくり
 出産を控えた女性従業員から請求があれば会社は産前休業を与える必要があり、産後については、原則として8週間は就業させることができません。また、原則として、育児休暇の申請を受ければ、子が1歳になるまで育児休業を与える必要があります。
 産前・産後、育児休業期間中は、従業員本人と会社負担の保険料が免除されるほか、従業員には、出産手当金や出産育児一時金、育児休業給付の支給などの制度もあります。
 経験豊富で優秀な人材の離職を防ぐためにも、情報の周知や社内体制を見直してはいかがでしょうか。

3.経理・総務担当必見! 従業員の異動に伴う税務・労務の手続
 4月は、新入社員の入社や従業員の扶養家族の異動がある時期です。家族に就職などの異動があった従業員や新入社員からは「扶養控除等(異動)申告書」の提出を受けるとともに、新入社員には、申告書にマイナンバーを記載してもらいましょう。
 新入社員が入社した場合、入社日から5日以内に健康保険・厚生年金保険の資格取得の届出、入社日の翌月10日までに雇用保険の資格取得の届出が必要です。

(以上の記事について詳細を知りたい事業者の方には「事務所通信2018年4月号」を送らせていただきます)

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