1月, 2017年

健康保険の標準報酬月額等の上限を引上げ

2017-01-27

1. 標準報酬月額・標準賞与額
2. 報酬の範囲

 昨年の改正により、標準報酬月額の上限の引上げが行われていますが、影響は毎月の報酬が123万5,000円以上の人に限られているため、従業員のほとんどには影響はなく、社長、役員クラスについてのみ注意ください。
1. 標準報酬月額・標準賞与額
 健康保険・厚生年金保険では、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を、一定の幅で区分した標準報酬月額と、3月を超える期間の賞与から千円未満を切り捨てた標準賞与額(4月から健康保険は年度の累計額573万円、厚生年金保険は1か月あたり150万円が上限)を設定し、保険料の額や保険給付の額を計算します。
 標準報酬月額は、昨年4月から、健康保険は第1級の5万8千円から第50級の139万円までの全50等級に区分されています。(区分については、都道府県によって保険料額が違うのでそれぞれ保険料額表をご確認ください)
 なお、厚生年金保険については、平成28年9月分(10月納付分)から改定されています。

2. 報酬の範囲
 標準報酬月額を決める場合、その元になる報酬は、賃金、給料、手当、賞与、その他名称如何に関わらず、被保険者が労務の対償として受けるものすべてが含みます。
ただし、臨時に受けるものや、年3回以下の賞与は含まれません。

昨年から施行されている税制

2017-01-27

1. 所得拡大促進税制の要件緩和
2. ジュニアNISAが昨年4月から開始
3. その他平成28年度改正
4. 「財産債務調書」の提出

 昨年4月1日から施行されている税制の主なものを、今更ですが掲載します。優遇される事項もありますので、チェックしておきましょう。
1. 所得拡大促進税制の要件緩和
 所得拡大促進税制の雇用者給与等支給増加割合の要件について、平成27年度改正で、次のとおり引き下げられています。
(1)中小企業者等(資本金1億円以下)又は中小連結親法人及びその連結子法人
平成28年4月1日以後に開始する事業年度について、基準年度(平成24年度)と比較して3%以上(改正前:5%以上)増加とする。
(2)(1)以外の法人
平成28年4月から同29年3月31日までの間に開始する事業年度については、4%以上(改正前:5%以上)増加とする。

2. ジュニアNISAが昨年4月から開始
 ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)が4月から始まっています。
 なお20歳以上の居住者等を対象とするNISA(少額投資非課税制度)について、平成28年1月1日以後、非課税口座に設けられる各年分の非課税管理勘定に受け入れることができる上場株式等の取得対価の額の限度額が120万円(平成27年分以前は100万円)になっています。

3. その他平成28年度改正
(1)新規取得の機械装置の固定資産税を1/2に軽減する特例の創設
 中小企業者等が、同法の施行の日から平成31年3月31日までの間において、生産性向上設備のうち一定の機械及び装置の取得をした場合には、当該機械及び装置に係る固定資産税について、課税標準を最初の3年間価格の2分の1とする措置が講じられています。
(2)子孫への結婚資金・子育て資金一括贈与の非課税制度の拡充
 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、その対象となる不妊治療に要する費用には薬局に支払われるものが含まれること等が明確化されます。

4. 「財産債務調書」の提出
 これまでの財産及び債務の明細書については、誤記載や未提出に対して罰則規定がありませんでした。財産債務調書では、以下の罰則規定が設けられています。
(1)財産債務調書を提出期限内に提出した場合には、財産債務調書に記載がある財産又は債務に関して所得税・相続税の申告漏れが生じたときであっても、過少申告加算税等が5%軽減されます。
(2)財産債務調書の提出が提出期限内にない場合又は提出期限内に提出された財産債務調書に記載すべき財産又は債務の記載がない場合(重要なものの記載が不十分と認められる場合を含む)に、その財産又は債務に関して所得税の申告漏れ(死亡した方に係るものを除く)が生じたときは、過少申告加算税等が5%加重されます。

決算をまたぐ売上等の「期ズレ」に注意

2017-01-27

決算準備事項についての確認事項
(1)滞留債権・不良債権の対処
(2)資産の増減
(3)株主の異動
(4)事業概況書の異動
(5)残高証明の取り寄せ
(6)実地棚卸の実施
(7)勘定科目内訳書の作成
 決算が近づいてくると、決算対策や事前に資料等が必要になってきます。今回は決算処理等について税理士等が専門家として通常行うことについて説明します。
主な決算準備事項についての確認ポイント
(1)滞留債権・不良債権の対処方法の確認・指導
 貸倒れ、あるいは回収見込みのない債権について、債権を放棄する場合には、回収先に決算日までに債権放棄の通知を発送します。
 また、放棄する債権が金額が大きいなど、重要な財産に該当する場合には、取締役会又は株主総会の承認が必要となりますのでご注意ください。

(2)資産の増減
・たな卸資産の中での死蔵品・陳腐化品等の有無の検討を依頼し、除却する必要があれば、決算日までに除却します。その際、除却する資産の写真や処分業者の領収書等の証拠資料を保存しておきましょう。
 また、(1)と同様、除却する資産が重要な財産の場合には、取締役会又は株主総会の承認が必要です。
・固定資産の中に期中除却したもの、残っているが売却や廃棄の必要があるものがないかを確認します。
 既に除却されている資産については除却関係の資料を確認し、これから売却・除却する資産については、決算日までに処分しましょう。棚卸資産と同様書類は保存及び入手しておきましょう。
 また、固定資産についても、棚卸資産と同様、除却・売却する資産が重要な財産に該当する場合には、取締役会又は株主総会の承認が必要です。

(3)株主の異動
・今期中の株主異動の有無を確認します。移動があった場合には株式譲渡承認に関する議事録等で内容を確認します。

(4)事業概況書の異動
決算日現在の状況について前年と変更がないか確認します。

(5)残高証明の取り寄せ
・決算期末日現在の残高照明書を取引のある全ての金融機関から取り寄せます。証明書は、預金・借入金・割引手形の全部について期中に移動がない場合でも必要です。
・また個人名義の預金等に、会社の財産や債務に計上されているものがあれば残高証明書を取り寄せる必要があります。

(6)実地棚卸の実施
・決算期末日(3月決算であれば3/31)に棚卸を行います。
 棚卸については、商品・製品・仕掛品・原材料・貯蔵品・外注先に預けてある材料・預け品・未着品・期末の戻り品等の全てについて行い、棚卸時の記録を残します。
・諸事情により決算期末に棚卸ができない場合には、期末前の近い日に行いその間の増減を記録します。

(7)勘定科目内訳書の作成
・主要な勘定科目内訳書を印刷し、口座別あるいは取引先別等の残高、取引先名・住所などにつき作成します。 

マイナンバー

2017-01-23

1.マイナンバー記載の対象書類の見直し
2.扶養控除等申告書等へのマイナンバーの記載の省略
3.住基カードに代わって、電子申告には個人番号カードを利用

1. マイナンバー記載の対象書類の見直し
 マイナンバーを記載することによる本人確認手続等、納税者の負担が増加することを踏まえ、税務関係書類(申告書及び調書を除く)のうち申告等の主たる手続と併せて提出されることが想定される等の一定の書類については、マイナンバーの記載が不要となります。
● 平成28年4月1日の施行の届出書等の例
 ・非課税貯蓄申込書
 ・財産形成非課税住宅申込書
● 平成29年1月1日施行の届出書等の例
 ・所得税の青色申告承認申請書
 ・所得税の棚卸資産の評価方法の届出書
 ・消費税簡易課税制度選択の届出書
 ・相続税延納・物納申請書
 ・納税の猶予申請書

2.扶養控除等申告書等へのマイナンバーの記載の省略
 従業員等が扶養控除等(異動)申告書等を勤務先等に提出する場合に、勤務先等が過去に提出を受けた扶養控除等(異動)申告書等に基づき従業員等のマイナンバーを管理しているときは、2回目以降に提出する扶養控除等(異動)申告書等には従業員等のマイナンバーの記載は不要です。
(平成29年分以後の所得税について適用)。
● 対象となる申告書
 ・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
 ・従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
 ・公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
 ・退職所得の受給に関する申告書

3.住基カードに代わって、電子申告には個人番号カードを利用
 すでにご存じのことと思いますが、マイナンバー制度導入により、平成27年末で住基カードの交付が終了し、これまで住基カードに格納されていた「公的個人認証サービスに基づく電子証明書」は、平成28年以後は個人番号カードに格納されています。
ご自身で確定申告を行う場合は、個人番号カードの交付申請を行う必要があります。

「贈与」に関する注意点

2017-01-23

1. 贈与税の非課税枠内で生前贈与されたものでも相続財産に
2. 生前贈与と認められる条件
3. 贈与額が年間110万円を超えた場合は贈与税の申告をする
4. 毎年、贈与税の基礎控除額以下の贈与を受けた場合

1. 贈与税の非課税枠内で生前に贈与されたものでも相続財産に
 被相続人(亡くなった方)が贈与税の基礎控除の額(110万円)の範囲内で毎年預け入れを行っていた相続人(相続した遺族)名義の預貯金について、生前贈与の事実を認めなかったという判例があります。
 この時は裁判所は、被相続人が預金証書を保管していた点や、その預貯金の一部を相続人が使用していたなどの点から、贈与の事実はないと判断しました。

2. 生前贈与と認められる条件
 贈与について、民法では以下のように規定されています。
民法第549条 
贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

3. 贈与額が年間110万円を超えた場合は贈与税の申告をする
 1年間に財産の贈与を受けた人は、その贈与を受けた財産について、次に掲げるケースに応じて贈与税の申告をしなければなりません。
(1)暦年課税を適用する場合には、その財産の価額の合計額が基礎控除額(110万円)を超えるとき
※ 暦年課税:1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額(1年間に2人以上から贈与を受けた場合又は同じ人から2回以上にわたり贈与を受けた場合には、それらの贈与を受けた財産の価額の合計額)を基に贈与税額を計算する方式。
(2)相続時精算課税を適用するとき
※ 相続時精算課税:特定の贈与者から1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算し、将来その贈与者が亡くなった時にその相続時精算課税の適用を受けた財産の価額と、相続又は遺贈を受けた相続時の時価の合計額を基に計算した相続税額から、既に支払ったその贈与税相当額を控除した金額をもって納付すべき相続税額とする方式。
 
4. 毎年、贈与税の基礎控除額以下の贈与を受けた場合
 例えば、親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下なので、贈与税がかからず申告は必要ありません。
 ただし、あらかじめ「10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与を受ける」ことが、贈与者との間で約束されている場合には、1年ごとに贈与を受けると考えるのではなく、約束をした年に、定期金に関する権利(10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかりますので申告が必要です。(相法21の5、24、措法70の2の4、相基通24-1) この場合について申告漏れが多く見受けられます。税務署から指摘されることが多いので注意が必要です。

決算対策

2017-01-23

1.会社と社長個人の貸し借り
2.仮払金の精算
3.売掛金の回収漏れ
4.黒字化対策
5.自社の資産の評価額の把握
6.不良在庫や過剰な在庫等の確認

3月決算の会社はそろそろ決算対策を考えてもいい頃ですね。対策が直前にならないように、何点か確認しておきましょう。

1. 会社と社長個人との金銭の貸し借り
 会社が社長個人に対して金銭を貸しているとき(役員貸付金など)は、社長から返済がされているか確認しましょう。(特に銀行の印象が悪くなるのは、会社が銀行から借りたお金をそのまま社長に貸しているような場合です。)
貸し付けている場合は、決算までに社長に返済してもらうか、あるいは社長から立替金の未精算残高があるならば、それと相殺して整理しましょう。

2. 仮払金の精算
 社長はもちろん、従業員についても、精算可能なものは決算までに精算しましょう。また、費用計上できるものは、費用にして精算します(交際費、旅費交通費など)。
 決算書を吟味する際、金融機関は、残高計上されている仮払金や立替金、前払費用などについて資産価値があるかどうかについて見ています。

3.売掛金の回収漏れ
 特に長期滞留売掛金については、なぜ回収しないのか、本当に資産価値があるのか(回収できない債権なのか)が問題になります。
回収不能な債権については、税務上、損金(貸倒損失)にできる場合がありますので、内容を調べておくことが必要です。

4.黒字化の対策
 2期、3期連続して赤字になると、金融機関からの評価は厳しくなり、融資にも大きく影響します(新規融資の停止、既存融資の繰上げ返済、など)。
たとえ赤字でも、その内容を少しでもよくすること、また赤字の原因を把握し、銀行、債務者など、外部に対して説明できるかどうかが重要です。
 また、赤字の原因に対して、今後の対策について具体的な説明ができると銀行等への印象はよくなります。もちろん、対策の結果、来期は黒字になるという説明が必要です。
 また、社長が自ら黒字化に対する姿勢を見せることも重要です。
例えば
・社長の交際費を削減する
・社長が会社から家賃収入を得ている場合、家賃を値下げする
・必要であれば社長の給与も引き下げる
社長に関連する経費を自ら身銭をきることは、利益増加を図る以外にも、黒字化に向けた社長の姿勢を社内に示すことにもつながります。

5.自社の資産の評価額を把握しているか
 株などに評価損がある場合、どれくらいあるのか把握しておきましょう。
 また、土地建物などに遊休資産があるならば、事業に利用していない不要なものであるならば、損失覚悟で売却、売れないければ廃棄処分することも検討しましょう。

6.不良在庫や過剰な在庫等はないか
 社内の在庫の状況を見直しましょう。
もし不良在庫や過剰在庫があれば、そのまま保持し陳腐化させるよりも、決算セール、在庫一掃セールなどを行い少しでも資金化させましょう。

マイナンバーの取扱い(収集と本人確認の方法)

2017-01-20

1. 従業員以外(取引先・株主等)の場合
2. 本人交付用の源泉徴収票・支払通知書へのマイナンバーの記載について

 マイナンバー制度の開始によって、企業では、従業員等からマイナンバーを取得し、本人確認を行う必要があります。

1. 従業員以外(取引先・株主等)の場合
 従業員の他、第3者に対してもマイナンバーを入手することが必要となる場合があります。報酬や地代家賃などの支払先などがそうです。
 支払先については遠方等の理由により、直接対面してマイナンバーの提供を受けることができない場合もあります。この場合は、書面による方法などがあります。
 継続して取引のある相手先からマイナンバーの提供を受ける場合は、「マイナンバー(個人番号)の提供をお願い」する旨の書面を送付して、通知カード(コピー)や個人番号カード(両面のコピー)を貼付して郵送によって返送してもらう方法があります。
 この場合、送付する書面にあらかじめ住所・氏名を印字しておけば、番号確認のための書類が通知カード(コピー)であっても、運転免許証等の身元確認書類の提示を省略することが認められています。

2. 本人交付用の源泉徴収票・支払通知書へのマイナンバーの記載について
 平成28年分以後の源泉徴収票や支払通知書から、マイナンバー(個人番号)または法人番号を記載して税務署等に提出することになりますが、受給者交付用の源泉徴収票・支払通知書には、個人番号または法人番号は記載しません。
 また、報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書についても、支払を受ける者に支払調書の写しを交付する場合には、支払を受ける者及び支払者の個人番号は記載できませんのでご注意ください。

受け取った保険金の所得税の取り扱い

2017-01-20

1. 満期保険金等を受け取った場合
2. 保険金なのに所得税が引かれる?
3. パートタイムの配偶者の所得

所得税確定申告において、受け取った保険金の申告漏れがよく見受けられます。しかし、保険は複雑でわかりづらい点も多くあります。
確定申告も近い事もあるので、今回整理してみました。

1. 満期保険金等を受け取った場合
 満期で保険金等を一時金で受領した場合は一時所得になり、分割して年金でうけとる場合は公的年金等以外の雑所得になります。
 なお、年金を受け取る際には、原則として所得税等(所得税10%+復興特別所得税0.21%)が源泉徴収され差引いて支給されますのでご注意ください。
 なお、源泉徴収は確定した税額ではありませんので、他の所得と合算して確定申告が原則必要になります。

2. 保険金なのに所得税が引かれる?
 保険料を一時払いすることによって、支払われる保険金に所得税が引かれる保険があります。「一時払い養老保険」がこれにあたります。また、一時払い養老保険でも保険期間によってかかってくる税金は異なりますので注意が必要です。
(1)保険期間が5年以下:源泉分離課税
(満期時保険金+配当金-一時払込保険料)×20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税金が差し引かれて保険会社から入金されます。これで税金の支払いは完了しているため確定申告は不要です。
(2)保険期間が5年超:一時所得

3. パートタイムの配偶者の所得
 保険金を申告する場合には、他の所得と合算して総合課税の対象となりますが、所得の計算で注意が必要です。
 例えば、夫の配偶者控除を受けパートタイムで働く妻が、満期保険金を受け取った場合、パートタイムの所得に課税一時所得を合計したものが妻の合計所得金額となります。
 となると、妻の合計所得金額が38万円を超えた場合、夫はその年の配偶者控除(38万円)を受けることができません。
 しかし、妻の合計所得金額が38万円超〜76万円未満であれば、夫の合計所得金額が1,000万円以下の場合、「配偶者特別控除」が受けられます。

個人番号カードの取得方法と利用できるサービス

2017-01-18

1. 通知カードと個人番号カードの違い
2. 電子証明書
3. 個人番号カードのセキュリティ対策
4. 従業員からマイナンバーの提供を拒まれた場合

1. 通知カードと個人番号カードの違い
 「通知カード」には、1.マイナンバー2.氏名3.住所4.生年月日5.性別、が記載されています。
 「個人番号カード」には、「通知カード」に記載の1~5に加えて6.顔写真7.ICチップ 8.電子証明書、が記載されます。
 なお、「個人番号カード」のICチップには、カードに記載された氏名、住所、マイナンバーの他、e-Tax等の電子申請等が行える電子証明書などが記録されます。
個人番号カードの申請は無料でできます。申請から入手までに時間がかかっており、2~3か月かかるところもあるようです。

2. 電子証明書
 「個人番号カード」に搭載される電子証明書は2種類です。
(1) 署名の電子証明書(英数字6字以上16字以下の暗証番号を設定)
 ・ インターネット等で電子文書を作成・送信する際に利用できます。例えば、電子申告(e-Tax等)、オンライン取引(オンラインバンキング等)の登録など。
 ・「作成・送信した電子文書が、あなたが作成した真性なものであり、あなたが送信したものであること」を証明することができます。
(2)利用者証明用の電子証明書(数字4桁の暗証番号を設定)
 ・ インターネットサイトやコンビニなどの店舗にある端末等にログイン等をする際に利用。例えば、行政のサイト(マイナポータル等)やオンラインバンキング等へのログイン、コンビニ交付サービス利用など。
 ・「ログイン等した者が、あなたであること」を証明できます。

3. 個人番号カードのセキュリティ対策
 「個人番号カード」のセキュリティについては、次のような対策がとられます。
(1) 紛失時の一時停止
24時間365日のコールセンターを設置し、仮に紛失した場合、コールセンターに連絡すれば、一時停止措置が取られ、第三者によるなりすまし利用を防止します。
(2)「 個人番号カード」券面は、顔写真付のため悪用は困難
 紛失しても、第三者が容易になりすますことができないようにしています。
(3) 偽造防止のための各種対策
 文字をレーザーにより彫りこむとともに、複雑な彩紋パターンを施す等により、券面の偽造を困難にしています。
(4)ICチップには必要最小限の情報のみ記録
「税関係情報」や「年金関係情報」など、プライバシー性の高い情報は記録されません。
(5)記録情報の盗取対策
不正に情報を盗み取ろうとする各種手法に対し、自動的に記録情報を消去する機能など、対抗措置を施しています。
(6) 利用には暗証番号が必要
電子証明書ごと、アプリごとに、暗証番号が設定されています。仮に紛失しても、取得した第三者は、暗証番号を知らないとなりすましできません。また、暗証番号は、入力を一定回数以上間違えるとロックされます。
(7)セキュリティの国際標準の認証を取得
ICカードのセキュリティの国際標準である「ISO/IEC15408認証」を取得しています。

4. 従業員からマイナンバーの提供を拒まれた場合
 従業員からマイナンバーの提供を受けられない場合でも、安易に、マイナンバーを記載しないまま法定調書等の書類を提出せず、「マイナンバーの記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務である」ことを伝え、提供を求めてください。
 それでも、なお提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録、保存するなどして、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。経過等の記録がなければ、個人番号の提供を受けていないのか、あるいは提供を受けたのに紛失したのかが判別できないからです。
 特定個人情報保護の観点からも、経過等の記録をお願いします。

配偶者のパート収入の税金と社会保険

2017-01-18

1. 昨年1年間のパート収入が103万円を超えると所得税は?
2. 社会保険の扶養から外れるのは年収130万円以上
3. マイナンバー制度が始まるとパート収入等も正確に把握されます

1. 昨年1年間のパート収入が103万円を超えると所得税は?
(1)パート収入に対する税金
 パート収入は、通常、給与所得となります。
 課税される所得は、パート年収から給与所得控除額(最低65万円)と基礎控除(38万円)などの所得控除を差し引いた残額となりますので、ほかに所得がない場合は、所得税及び復興特別所得税はかかりません。
 住民税は、住民税(所得割)の非課税限度額が35万円ですので、パート収入が100万円以下でほかに所得がない場合は、住民税(所得割)はかかりません。
ただし、地域によっては、パート収入が100万円以下であっても、住んでいる市区町村によっては住民税(均等割)がかかる場合がありますので、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。
(2)配偶者にパート収入がある場合
 夫婦の一方Aが正社員で、もう一方Bがパートで働いている場合、夫婦が生計を一にしているなどの要件に当てはまれば、Aは配偶者控除又は配偶者特別控除のどちらかを受けることができます。
 ・Bのパート収入が103万円以下配偶者控除38万円
 ・Bのパート収入が103万円超〜141万円未満配偶者特別控除(最高38万円)
注) 配偶者特別控除は、Aの合計所得が1,000万円(給与の収入金額が約1,231万円)を超えると受けることができません。

2. 社会保険の扶養から外れるのは年収が130万円以上
 パート等の社会保険(厚生年金・健康保険)については、「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」(平成24年8月10日成立)に規定されていますので、厚生労働省ホームページ「年金制度の改正について」を参照して下さい。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/topics/2012/tp0829-01.html

3. マイナンバー制度が始まるとパート収入等も正確に把握されます
 パートタイマーを多く雇用する企業では、給与等の計算はきちんと処理されているようですが、夫の配偶者控除を受けるために、例えば以下のような不適正な処理をするところも見受けられます。
・勤務時間の先送り
パート等の年収が103万円を超えないように、タイムカードを切り替えて、年末分を翌年1月に支払うようにすること
・タイムカードの氏名変更
勤務時間の先送りでは103万円以下にすることができない場合、タイムカードの名前を変更して、パートが退職したため別のパートを雇用したことにすること  など
 上記のような不適正な処理は、税務調査では簡単に見破られます。また、平成28年からはマイナンバー制度でパート収入等も確実に把握されることになります。

« Older Entries
Copyright(c) 2014 宇佐見会計事務所 All Rights Reserved.
Top