改定相続税法の施行

2015-07-22

平成27年1月1日から改定された相続税が適用されました。今まで相続税がかからなかったゾーンの人も相続税が課税されるケースが出てきます。
1.基礎控除額の大幅に縮小
2.税率の区分が8段階になり最高税率が55%に引き上げ
3.宅地の評価額を8割減額する特例の限度面積が拡大

1.基礎控除額の大幅な縮小
相続税は、課税遺産総額(相続財産(遺産)-基礎控除額)を法定相続人ごとに法定相続分で按分した価額に超過累進税率をかけて計算します。
相続税の計算に大きく影響する基礎控除額について、現行と改定後の計算方法は以下のようになり、大幅に縮小されます。その結果、今までは課税対象とならなかったゾーンの人も相続税が課されるケースがでてきますので、注意が必要です。
(基礎控除額の縮小)
基礎控除額の縮小
たとえば、4人家族(夫婦+子ども2人)のご主人がなくなり、相続財産が7,000万円だったケースでは、下表のように相続税がかかりません。しかし今後は基礎控除額が8,000万円から4,800万円に縮小されるため、相続税が課税されることになります。
基礎控除額は、法定相続人(民法で定められている、相続する権利がある人)の人数により金額が異なってきます。改定後の法定相続人の人数に応じた基礎控除額の比較は下記の表のようになります

(例:4人家族(夫婦+子ども2人)のご主人が亡くなったケースの相続税課税)
被相続人(亡くなった人):ご主人、法定相続人:3人(奥さん+子ども2人)、
相続財産:7,000万円

課税財産の計算
(法定相続人の人数ごとの基礎控除額の新旧比較)
法定相続人の人数ごとの基礎控除額の新旧比較

2.税率の区分が8段階になり最高税率が55%に引き上げ
相続税の税率区分が現行の6段階から8段階に増加し、さらに最高税率が従来50%だったのが55%に引き上げられました。
このため、相続による各法定相続人の遺産取得金額が2億円以下の場合は、従来と税率が変わりませんが、2億円を超えると、税率の引き上げと基礎控除の縮小が重なり、かなり負担が増えるケースもでてきます。
(相続税率の改定に伴う速算表)
相続税率の改定に伴う速算表



 

階の高い税率が適用される「超過累進税率」の構造になっています。

3.宅地の評価額を8割減額する特例の限度面積が拡大
相続により以前被相続人(亡くなった人)が居住していた宅地等がある場合、「小規模宅地等の特例」により当該宅地等の相続税評価額を80%減額することができます。今回の改訂により、この特例の対象となる宅地等の面積が、従来は240㎡でしたが、現在は330㎡に拡大されました。
たとえば、この特例の対象となる330㎡の宅地等を相続した場合、従来は240㎡までの部分しか、評価額を80%減額できませんでしたが、現在では330㎡まで80%減額できます。
また、80%減額について、事業用宅地等(今回の改定で適用限度が400㎡まで拡大されました)と居住用の特例を併せて適用することができます。したがってこの場合合計面積は730㎡まで拡大されます。

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