「贈与」に関する注意点

2017-01-23

1. 贈与税の非課税枠内で生前贈与されたものでも相続財産に
2. 生前贈与と認められる条件
3. 贈与額が年間110万円を超えた場合は贈与税の申告をする
4. 毎年、贈与税の基礎控除額以下の贈与を受けた場合

1. 贈与税の非課税枠内で生前に贈与されたものでも相続財産に
 被相続人(亡くなった方)が贈与税の基礎控除の額(110万円)の範囲内で毎年預け入れを行っていた相続人(相続した遺族)名義の預貯金について、生前贈与の事実を認めなかったという判例があります。
 この時は裁判所は、被相続人が預金証書を保管していた点や、その預貯金の一部を相続人が使用していたなどの点から、贈与の事実はないと判断しました。

2. 生前贈与と認められる条件
 贈与について、民法では以下のように規定されています。
民法第549条 
贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

3. 贈与額が年間110万円を超えた場合は贈与税の申告をする
 1年間に財産の贈与を受けた人は、その贈与を受けた財産について、次に掲げるケースに応じて贈与税の申告をしなければなりません。
(1)暦年課税を適用する場合には、その財産の価額の合計額が基礎控除額(110万円)を超えるとき
※ 暦年課税:1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額(1年間に2人以上から贈与を受けた場合又は同じ人から2回以上にわたり贈与を受けた場合には、それらの贈与を受けた財産の価額の合計額)を基に贈与税額を計算する方式。
(2)相続時精算課税を適用するとき
※ 相続時精算課税:特定の贈与者から1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算し、将来その贈与者が亡くなった時にその相続時精算課税の適用を受けた財産の価額と、相続又は遺贈を受けた相続時の時価の合計額を基に計算した相続税額から、既に支払ったその贈与税相当額を控除した金額をもって納付すべき相続税額とする方式。
 
4. 毎年、贈与税の基礎控除額以下の贈与を受けた場合
 例えば、親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下なので、贈与税がかからず申告は必要ありません。
 ただし、あらかじめ「10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与を受ける」ことが、贈与者との間で約束されている場合には、1年ごとに贈与を受けると考えるのではなく、約束をした年に、定期金に関する権利(10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかりますので申告が必要です。(相法21の5、24、措法70の2の4、相基通24-1) この場合について申告漏れが多く見受けられます。税務署から指摘されることが多いので注意が必要です。

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